とあるアメリカの番組の字幕翻訳をしてたことがある乃木介@Xです。
かなり前の話ですが、翻訳学校のフェロー・アカデミーに半年通学していました。
そしてかなり運が良く、仕事をゲットできまして。ワーホリでカナダに行くまでの約半年間、副業で映像翻訳(字幕)をしていました。
フェロー・アカデミーでは映像翻訳以外にも実務翻訳や出版翻訳、細かく言えばメディカルやIT、ゲーム、絵本など様々な分野の学習が可能です。
良い講師陣とスタッフの方々がいる翻訳学校だと思います。他の生徒さんに尋ねたことはないですけど、評判良いと思う。嫌な思いや違和感を感じたことないし。
本記事では実際にフェロー・アカデミーに通っていた体験談を書いています。
翻訳経験ゼロで入学
フェロー・アカデミー通学前の僕は、↓のような状態でした。全くのど素人。
- TOEICスコアはたしか700くらい
- 興味があって、独学で英語を勉強していた
- 海外生活、留学経験なし
- 仕事で英語を使った経験なし
とはいえ翻訳、とくに映像翻訳に興味があったので通い始めたわけです。
当時は東京に住んでいたので通学してました。
よかったこと
講師が現役の翻訳家
講師は、実際に翻訳業務をされている現役の方々です。
なので「学校ではこう習ったかもしれないけど、実際の現場は違うよ」というギャップが生まれにくいです。(ミクロな面で、現場によって細かなルールの違いはあります)
また現役の方々なので、なにより説得力があります。それも有名作品を手掛けている方が多数。
ちなみに僕の映像翻訳の先生は、アメリカのとある番組の字幕制作をされている方でした。
他生徒の翻訳が勉強になる
授業では自分の翻訳文だけでなく、他の生徒の翻訳文にも触れます。
翻訳には答えがないので「なるほど。そういう訳し方もあるのか。」ととても勉強になります。
また自分の訳も見られるわけなので、客観的な視点を意識できるようになります。
自分の翻訳を客観的に評価してくれる
翻訳に答えはないとはいえ、重要なのはそれを読む人に伝わるかどうか。
自分の訳の「何が良くて何が悪いか」や改善例をもらえるので、独りよがりな翻訳になることを避けられます。
また他生徒の翻訳が勉強になることの裏返しで、「◯◯さんの訳、良いね」など言われると、自分のモチベーションに繋がったりします。
求人情報を見れる
フェロー・アカデミーには、アメリアという日本最大級の翻訳者ネットワークがあります。
「アメリア」は翻訳会社、出版社、映像制作会社など約600社の企業が利用しており、年間1,500件以上の求人が寄せられています。多くの企業とのつながりと求人の豊富さが当校の最大の強み。その強みを生かし、講座で身につけたスキルを仕事につなげていただくサポートを行っています。
仕事につながるサポート体制 - フェロー・アカデミー –
翻訳に特化したネットワークなので、求人情報も翻訳者だらけ。僕もアメリアで見つけた求人情報から応募して仕事をゲットしました。
仕事ゲットの後押しがある
受講しても仕事を得られないと意味がありません。
フェロー・アカデミーには仕事につながる色んなサポートがあります。
クラウン会員
求人情報を見ると、そのほとんどが経験者であることが応募条件。未経験の僕が仕事をゲットできたのは、極めて運が良かったといえます。(未経験OKの求人があったのが大きい)
そんな「スキルがあるのに応募できない」という未経験者のために、クラウン会員という制度があります。「経験者と同等のスキルがあります」的なお墨付きがもらえるということですね。
「クラウン会員」になると、アメリアに寄せられる求人情報のうち、経験者だけを対象とした求人にも応募のチャンスが広がります。また企業からスカウトされる可能性もアップします。
フェロー・アカデミーでは“実際の仕事で通用するレベル”と認定した受講生を、プロの翻訳者である講師が「クラウン会員」に推薦。未経験者の仕事デビューを力強く後押ししています。
仕事につながるサポート体制 - フェロー・アカデミー –
企業とつながる場
分野ごとに、企業と応募者をつなぐセミナーやトライアルなどのサポートがあります。
ライブ配信講座と通学講座の専門コースにおいて、それぞれの翻訳分野に応じたサポートを行っています。
例えば実務翻訳では、翻訳者を積極的に採用している翻訳会社によるセミナーを開催。仕事の実情や求めるスキル、トライアル合格のポイントを知ることができます。
出版翻訳は出版社との縁づくりが大切。「出版社 ×受講生紹介サポート」にて、その機会を提供しています。
映像翻訳では映像制作会社が当校のゼミ生だけを対象に、書類選考なし・経験不問のトライアルを実施し、多くの受講生を採用しています。
仕事につながるサポート体制 - フェロー・アカデミー –
カレッジ生推薦制度
翻訳業務を学ぶだけでなく模擬面接や企業説明会など、コース終了後の仕事を見据えた1年間のカレッジコースもあります。
「カレッジコース」では、1年間で翻訳者に必要な技能だけでなく、翻訳会社や映像制作会社の社内業務に必要な知識、技能も習得することができます。
そして即戦力となる人材を採用したい企業と、企業内でキャリアを積みたい受講生とのニーズを結びつけているのが「カレッジ生推薦制度」。企業からの信頼も厚く、「カレッジコースから翻訳業界へ」というダイレクトな道が用意されています。
◎グラフ:カレッジコース仕事希望者の就業状況(2022年度実績)
仕事につながるサポート体制 - フェロー・アカデミー –
感じたこと
英語力よりも日本語力
英語力はもちろん必要なんですが、それより日本語力のほうがもっと重要だと感じました。
まず翻訳って、直訳すると不自然になることが多いです。これを自然な日本語にするための語彙力が必要です。
僕がやっていた字幕制作では字数制限が厳しいので、『限られた字数で伝わる日本語の言葉』を常に考える作業でした。
これって英語力がいくら高くてもできないんですよね。重要なのは国語力。
TOEICスコアは気にしないでいいと思う
日本語のほうが重要なので、各コース受講の目安である英語力に達してなくても気にしないでいいと思います。
フェロー・アカデミーの各コース説明にもその旨が記載されています。
受講に必要な英語力は、英検2級以上またはTOEIC650点以上を目安としていますが、この基準に達していない場合でも、文法書を併用することで補強でき、学習効果を高めることができます。
翻訳入門(1) – フェロー・アカデミー –
文法が苦手な方はもちろん、大意はわかるけど細かなニュアンスまで理解しているか自信がない、という方にもおすすめです。
年齢性別は全く関係なし
受講して感じたのが、年齢は全く関係ないこと。
生徒の年齢層は幅広いです。偏りなく幅広い年代の人が性別関係なくいました。
僕が受講したコースは2つ
以下2つのコースを受講しました。通学で通算6ヶ月。
翻訳入門(週1回 3ヶ月)
入門者向けの講座。
出版翻訳、実務翻訳、映像翻訳の分野に関係なく、共通する翻訳の基礎を学ぶ講座です。
文法を中心とした18の重要項目を学ぶことで、どんな分野の翻訳にも通じる「正しい翻訳につながる解釈のコツ」をおさえます。
受講に必要な英語力は、英検2級以上またはTOEIC650点以上を目安としていますが、この基準に達していない場合でも、文法書を併用することで補強でき、学習効果を高めることができます。
文法が苦手な方はもちろん、大意はわかるけど細かなニュアンスまで理解しているか自信がない、という方にもおすすめです。
翻訳入門(1) – フェロー・アカデミー –
映像基礎(週1回 3ヶ月)
翻訳入門が終わった後に受講。字幕制作です。
教材は実際のテレビ番組。毎回指定された範囲が宿題として出され、次の授業でみんなの翻訳を見ながら赤ペンしてもらう流れでした。
【まとめ】今はライブ配信講座が充実している
当時、受講してて大切だなと思ったのが他の生徒の存在。翻訳は十人十色なので、他人の翻訳を見て学ぶのはとても重要だと思います。
遠方の人でも、ライブ配信講座だとZoomを使って他の生徒と一緒に受講できるので、通学に近い環境で学べます。録画で復習できるし。(僕の頃はZoomなかったもんなぁ)
僕のような未経験者でも楽しく学べたので、本業として考えている人はもちろん、「副業で翻訳してみようかな」「子育てが一段落したからやってみようかな」「定年で時間があるしやってみようかな」という方にもよいと思います。
翻訳は各ジャンルに存在し、ジャンルごとに専門性が求められるので、慣れ親しんだ業界や好きなジャンルを仕事にできると思います。